「ザックリ」学ぶ医療の教科書シリーズ!
ドクター先生…
未だに「心電図」が読めなくて、よく困るんです…
医療に関わっていると、心電図は避けては通れないよね。
でも実はそんなに難しくないし、怖くもないよ!
心電図の基本の「キ」から一緒に見直して行こうか!
よろしくお願いします!
ナース看護師 ドクター先生! 心電図について勉強しようと思ったんですが、どの本を見れば良いんでしょうか? 本屋さんに行っても種類が多すぎて決めきれなくて... ドクター先生 確かに、心電図に関する書籍は山のよ[…]
そもそも心電図って??
心電図の波形は、医療人ではなくてもよくご存知かと思います。
こんな波形ですね。
しかし、これが「なにを表しているの?」と聞かれたら意外に困る人が多いのではないでしょうか?
心電図は、
「心臓に流れる電気の向きと大きさ」
をグラフで表したものです。
心臓だけではなく、筋肉や細胞が動く時にはとても小さな電気が流れます。
この小さな電気の流れを見ることで、診断や治療に役立てることができます。
なにかと心電図を取っていることが多いのは、心電図検査自体に大きなリスクや副作用がなく、バイタルや心臓の状態を知ることができるためです。
一言でいうのであれば「ローリスク・ハイリターン」だからですね。
ペチペチと電極を貼るだけで見ることができる心電図ですが、その波形だけを見ると、
「何か複雑そう…」
と感じます。
しかし、決してそんなことはありません。
最初にも言ったように、心電図はあくまで電気の「向き」と「大きさ」を表すものでしかありません。
心電図ってどう描かれているの?
心電図に対する恐怖心を無くすために、どのように心電図が描かれているのかを簡単見てみましょう。
下の球を見てください。
中に電気を通す球を、ナースちゃんがある方向から見ています。
ナースちゃんには可哀想ですが、もう一つミッションを与えましょう。
じゃあナースちゃん。
電気が近づいてきたらこの旗をあげて、離れて行ったら下げてね。
どちらでもない時は水平でキープだよ! ナース看護師
電気が内部を通っていないときは、ナースちゃんは旗を水平にしています。
これは心電図で言うところの基線の部分に当たります。
では、この球に電気を通してみましょう。
電気がナースちゃんに向かってくる場合は旗を挙げてもらい、遠ざかる時は下げて貰います。
このように、
「電気が近づいた際には上方向、遠ざかるときには下方向」
という動きを線で表すと、振った旗の軌道で山と谷を描くことができました。
これが心電図の原理です。
端的に言うと、
「電気が近づいてきたら上向きに、遠ざかって行ったら下向きに線を描いている」
と言うことですね。
ちなみにこのナースちゃんの視点の役割をするものが「電極」で、球が「心臓」に当たります。
電極はプラス(+)とマイナス(ー)がありますが、プラス(+)がナースちゃんが見ている方で、マイナス(ー)がその反対側にあたる部分です。
心電図を測るときにたくさん電極を使用することがありますが、これはナースちゃんが見ている視点を増やしているだけです。
まとめると
つまり、心電図は
心臓に流れる電気の「向き」と「大きさ」を表すもの
なんですね!
その通りだね!
心電図は複雑に考えがちだから、
この鉄則を忘れないようにね!
心電図を学ぶための導入として「そもそも心電図とはなんぞや??」と言うことについて解説をしました。
「あれ?もしかして心電図って簡単かも!」
と思ってもらうことが今回の目的です。
次回は、心電図について知る前にまず知っておきたい「心臓の構造」についてです。
ナース看護師 ドクター先生! 心電図について勉強しようと思ったんですが、どの本を見れば良いんでしょうか? 本屋さんに行っても種類が多すぎて決めきれなくて... ドクター先生 確かに、心電図に関する書籍は山のよ[…]