- 「晶質液心筋保護法」に関する基準値
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細胞内液:細胞外液 Na+濃度 143:15 [ mEq / L ] K+濃度 4:150 [ mEq / L ]
ドクター先生!
心筋保護っていくつか種類があるって聞いたんですが、どんなものがあるんでしょうか?
お、マニアックなところに興味を持ったね!
心筋保護法には主に
・ 血液を使用するもの
・ 血液を使用しないもの
の2種類に分けられるんだ!
両方いっぺんに解説すると混乱するから、今回は
「 血液を使用しない心筋保護法 」
について解説しようか!
血液を使用しない心筋保護法…
何か名前がついているんでしょうか?
「 晶質液心筋保護法 」っていわれているね!
晶質液ってそもそもなんだ!?っていう話になるから、詳しく解説していくね!
晶質液心筋保護法とは
晶質液心筋保護法とは…
血液を使用しない心筋保護法
です。
晶質液心筋保護法で使用する心筋保護液の組成は様々存在しますが、大きくは
細胞外液型と細胞内液型
に分けられます。
心筋保護液の種類
心筋保護液はざっくりと分類すると、「血液を使用するもの」と「血液を使用しないもの」の2種類があります。
血液を使用しない心筋保護液のことを「晶質液心筋保護液」と言い、それを使用した心筋保護のことを「晶質液心筋保護法」と呼んでいます。
逆に、血液を使用する心筋保護液、心筋保護法はそれぞれ「血液心筋保護液」「血液心筋保護法」と呼ばれます。
晶質液心筋保護法で使用する心筋保護液
晶質液心筋保護法では、血液を用いない「晶質液心筋保護液」を用います。
晶質液とは
「水溶液中から溶けている物質を取り出した時に結晶化可能な物質のみが含まれるもの」
と定義されます。
小難しく定義されてありますが、要は「ミネラル以外のものが含まれていないよね?」ということです。
例えるなら、牛乳と清涼飲料水ですね。
タンパクを含む膠質性のものが牛乳、晶質性のものが清涼飲料水と考えてください。
晶質液心筋保護液には、カリウムを主体にして様々な心筋保護成分と浸透圧調整物質を含みます。
カリウムは心筋を止めるための主な成分であり、心筋保護成分にはマグネシウムやリドカインなどが選択されることが多いですが、それらの至適濃度は明らかにされていません。
ちらっと出てきた浸透圧調節物質は、簡単いえば「体内に入れても問題ないように調整するための物質」と考えてください。
「浸透圧」についての詳細は以下をご覧ください。
「晶質液」心筋保護液の種類
晶質液心筋保護液は、浸透圧調節物質の成分により以下の二種類に分けられます。
・細胞外液型
・細胞内液型
急に浸透圧調節物質なんて言われると「難しい!」と考えてしまうかも知れませんが、単純に「含まれている成分が違うんだな〜」と考えてください。
日本の代表的な晶質液心筋保護液に”ミオテクター“という薬剤がありますが、これは細胞外液型になります。
ここでは触れませんが、心筋保護の成り立ちや今後の展開なども興味深いですので、気になった方は是非深堀りしてみてください。
(おすすめワード)
DelNido、Buckberg、St.Thomas、Bretschneider
まとめると
つまり「晶質液心筋保護法」は…
・ 血液を使用しない心筋保護法
・ 「晶質液心筋保護液」を使用する
・組成には種類があり、「 細胞外液型 」と「 細胞内液型 」に分けられる
ということですね!
その通りだね!
ただ、心筋保護は危険も大きい治療だから、実際に現場で使用するなら、ここで得た知識をもっと深掘りしようね。
また分からないことがあったら、遠慮なく聞いてね。
わかりました!
ありがとうございます。