FFR
いつも通り、最初に関連する基準値を置いておきます。
個人的には、基準値はググればOKだと思っていますので、頑張って覚える必要はありません。
今は見なくていいよー、という方はスルーしてください。
「ザックリ」説明
FFRとは、
冠状動脈の狭窄病変で、どのくらい血流が流れているかを表す指標です。
狭窄している場所の前後で圧力を測定して算出します。
「シッカリ」説明
FFR(fractional flow reserve)は日本語で「心筋血流予備量比」と言われ、冠状動脈が狭窄している前後でどのくらい血流が流れているかの指標として用いられます。
狭窄している部分が、治療すべき部分かどうか(有意狭窄かどうか)を判断するために行います。
上の解説でFFRを血流が流れているかどうかの指標と表現しましたが、以下の式を見て頂くとわかる通り、実際には血圧を比較しています。
FFR = 遠位部の脈圧(Pa) ÷ 近位部の脈圧(Pd) |
ではなぜ血圧から血流が測定できるのでしょうか?
理由を順を追って説明します。
FFRの測定の前には、血管を最大限に拡張する薬を投与してから測定します。
これにより、末梢血管抵抗が下がることで血圧の比率と流量の比率が等しくなり、おおよそ血流がどのくらい流れているかを推定できるのです。
例えば、遠位部の圧力が80mmHg、近位部の圧力が100mmHgだった場合、FFRは
FFR = 80 ÷ 100
= 0.8
となります。
これは遠位部の血流が、近位部の80%まで減少していることを示しています。
FFRの結果は以下のように分類されています。
FFR | 診断 |
0.75 以下 | 有意狭窄あり(カテーテル治療) |
0.75〜0.80 | 要検討 |
0.80 以上 | 有意狭窄なし(薬物療法) |
まとめると
FFRとは…
・心筋血流予備量比を表す
・冠状動脈の狭窄病変で、どのくらい血流が流れているかを示す指標
・FFR0.75以下で治療の必要がある
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。