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医療での「侵襲」についてわかりやすく簡単に解説!

「侵襲」に関する基準値
   
   

侵襲とは

医療における侵襲とは、ザックリいうと

生体を維持する機能に影響を与えること

です。

医療行為の中で「侵襲的〇〇」や「侵襲がある〇〇」という言葉を聞いた場合、

ちょっと体に良くない側面があるのかもな、と思って頂ければ大丈夫です。

医療業界での侵襲

侵襲は、一般的には「侵し襲う事」というなんとも恐ろしい意味ですが、医療用語としての侵襲は少し意味合いが変わります。

医療用語としての侵襲は、

生体の恒常性を乱す全ての刺激

を指します。

毎度のことながら小難しい表現なので、噛み砕きながら詳しく解説します。

一番引っかかるであろう「恒常性」という用語ですが、これは身体の環境を一定に保とうとする性質のことです。

例えば水をたくさん飲んだとしましょう。

この水がどこにも排出されなければ、体にはどんどん水が溜まってしまい、浮腫を引き起こしてしまいます。

ですが、ほとんどの方は尿により排泄され身体の中の水分は一定に保たれています。

これを「恒常性」が保たれている、といいます。

足のむくみ

恒常性を維持する機能は数多く人体に備わっておりますが、それらが乱されたり、破壊されたりすると、生きていく上での悪影響が生じます。

先ほどの水の例で考えると、「何らかの影響」により尿により水分が排泄できなくなった場合、人体には浮腫が発生し、その状態が続くとの種々の機能に悪影響を及ぼします。

医療の世界では、この「何らかの影響」を「侵襲」と呼んでるのです。

侵襲の種類

ではどんな侵襲があるのかを具体的にみてみましょう。

侵襲は

投薬・注射・手術などの医療行為

外傷・骨折・感染症

などその他に多くの事が含まれます。

侵襲の逆の意味を表す言葉として、「非侵襲」というものも存在します。

侵襲の逆というぐらいですから、恒常性を乱さない、という意味になりそうですが、実際の現場では少し違った使い方をされます。

意見の分かれるところではあると思いますが、非侵襲は

恒常性への影響が少ない

という意味で使用されているように感じます。

影響が無いわけではないけども、比較的少ないよね!ってことです。

侵襲が全くないことは「無侵襲」と表現されることがありますが、あまり日常で使用されることはありません。

まとめると

侵襲とは…

体に何らかの影響を及ぼすことや行為のこと

と理解しておけば間違い無いです。