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医療での「赤血球」についてわかりやすく簡単に解説!

  • 2022年5月18日
  • 2022年5月18日
  • 血液
「赤血球」に関する基準値
赤血球の大きさ 直径:7〜8 µm
厚さ:約 2 µm
赤血球の濃度 男性:490〜550 万個/mm3
女性:440〜500 万個/mm3
ヘモグロビン濃度 男性:13〜16 g/dL
女性:12〜14 g/dL
ヘモグロビンの大きさ 分子量:約64,500
 
ドクター先生

今回は「赤血球」について解説するよ!

 

 
ナース看護師

赤血球は「血球」の一つですよね。

酸素を運搬しているんでしたっけ?

 

 
ドクター先生

それはちょっと違うんだ。

酸素を運搬するのは「ヘモグロビン」の役割だよ。

赤血球は、酸素を運搬するヘモグロビンの「運搬屋さん」という立ち位置だね!

「赤血球」を学ぶなら、まずこの一冊!

赤血球とは

赤血球は血液の中に含まれている血球成分のうち、

圧倒的大多数を占める血球の一種

のことです。

赤血球の主な役割は、酸素を運ぶ役割をもったヘモグロビンを、肺を経由して全身に運搬することです。

正常な赤血球は以下のような形をしています。

赤血球

しかし、この形は赤血球の直径よりも細い血管の中を通り抜けることができるほど、ほぼ自在に形を変えることができ、細い血管が張り巡らされた全身に、酸素や栄養を運ぶことを可能にしています。

赤血球折り畳み

ヘモグロビンは赤血球の外に出てしまった場合、毛細血管の壁から次々と組織に漏れてしまうか、腎臓で処理されてしまいます。

このことから、ヘモグロビンは赤血球の中でしか十分にその機能を発揮できないため、赤血球のことをヘモグロビンの「袋」や「運送屋」と表現するのです。

赤血球内のヘモグロビン

赤血球の役割

赤血球はヘモグロビンの運搬の他にも、様々な役割を担っています。

代表的な働きとしては、酸素の運搬と対となる二酸化炭素の排出があげられます。

赤血球中には大量の「炭酸脱水酵素」という酵素が含まれており、

この酵素のおかげで血液中に溶け込んだ二酸化炭素を、肺で迅速に排出できる形に変形することができます。

炭酸脱水酵素

そして、この酵素の働きは血液の酸と塩基の調整(酸塩基平衡)機能にも関わっています。

これらの重要な役割を有した赤血球の産生には「エリスロポエチン」と呼ばれるホルモンが深く関わっています。

まとめると

 
ナース看護師

つまり、赤血球は

ヘモグロビンを運ぶ「運送屋」的存在

直径よりも細い血管を通り、体全体に行き渡る

二酸化炭素の排出や、血中の酸塩基平衡の維持に関与する

ということですね!

 

 
ドクター先生

さすがナースちゃん!

これで「赤血球」はバッチリだね。

また分からないことがあったら遠慮なくきいてね。

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