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医療での「ジャクソンリース回路」についてわかりやすく簡単に解説!

「ジャクソンリース回路」に関する基準値
   
   

「ザックリ」説明

 
ナース看護師

ドクター先生!

この前言ってた「ジャクソンリース回路」ってどんな回路なんでしょうか?

 

 
ドクター先生

ジャクソンリース回路はバックバルブマスクの一種のことだよ!

簡単に言えば、

呼吸を補助するための医療器具

だね。

 

 
ナース看護師

どのように補助するんでしょうか??

 

 
ドクター先生

基本的には バックの中の空気を押し込むことで呼吸を補助している んだ!

バックには酸素を供給する管が繋がっていて、酸素濃度の高い空気を供給することができるんだよ。

じゃあその原理も含めて、詳しく見ていこうか。

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ジャクソンリース回路とは

まずジャクソンリース回路がどういうものなのかを見てみましょう。

ジャクソンリース回路

名前の割にはシンプルな構造をしていますね。

酸素チューブから酸素を供給することでバックと回路の中を満たしています。

この状態のジャクソンリース回路のコネクタを、挿管チューブやマスクに装着してバックを押し込むことで、患者の呼吸を補助します。

要は「 手でバックを押して、空気を送り届ける器具 」ですね。

主に呼吸の補助が必要な場合に「 一時的に 」使用されます。

あくまでも人力でバックを押して補助するため、長時間の補助を行う場合には人工呼吸器に繋ぎ変えることが普通です。

通常のバックバルブマスクと比較したとき、最大の違いがバックの硬さです。

バックバルブマスク

通常のバックバルブマスクはバック部分がある程度硬く、押し込んだ後は空気を外部から取り込むことができるため、酸素の供給がなくても呼吸の補助を行うことができます

しかし、バックが硬いことによりジャクソンリース回路よりも空気を押し込んだ際に肺の状態が分かりづらいと言う欠点もあります。

バックバルブマスクは、吸気部分に酸素を供給する「 リザーバー 」を追加することで、大気の酸素濃度以上の高濃度酸素を供給することが可能です。

バックバルブマスク+リザーバー

ジャクソンリース回路が気管挿管されている手術や搬送など、酸素の供給が可能な場面で使用される一方で、通常のバックバルブマスクは緊急時の呼吸補助に使用される傾向にあります。

ジャクソンリース回路は通常のバックバルブマスクとは違い、緊急時の呼吸補助よりは気管挿管をされており、酸素の供給がある場合に使用されます。

搬送時や、小児領域で使用されることが多いですが、酸素流量の設定を間違えると重大な事故につながるため、取り扱いには注意が必要です。

バックバルブマスクとジャクソンリース回路の特徴をそれぞれまとめておきます。

 

  バックバルブマスク ジャクソンリース回路
  バックバルブマスク ジャクソンリース回路
利点

・扱いが容易

・酸素の供給がなくても呼吸の補助が可能

・肺、呼吸の状態が分かりやすく、呼吸の補助がし易い

・一時的に人工呼吸器を取り外す際などに、酸素濃度を大きく変化させずに補助することが可能

欠点

・肺の状態を把握しずらく、過剰な加圧は気胸などに繋がる恐れがある

・自発呼吸に合わせることが困難

・酸素濃度を調整する場合にはリザーバーを使用する必要がある

・手技や組み立てに経験を要する

・酸素流量の設定を誤ると事故に繋がる

・呼気の再呼吸のリスクがある

まとめると

 
ナース看護師

つまり、ジャクソンリース回路は…

バックを押すことで呼吸を補助する医療器具

通常のバックバルブマスクと使い分けられる

ということですね!

 

 
ドクター先生

その通りだね!

今回は原理や種類を中心に解説したけど、実際に使う際はしっかりと使用方法も勉強してね。

 

 
ナース看護師

分かりました!

ありがとうございます。

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